日本の映画館の総合データベースです。



帯広市

朝倉陽気館/千代田館/電気館/第二キネマ館
所在地 : 北海道河西郡帯広町(1925年)
開館年 : 1915年
閉館年 : 1931年
1925年の映画館名簿では「千代田館」。1927年の映画館名簿には掲載されていない。

1921年頃の帯広町にあった「千代田館」の写真あり。1915年、帯広町大通6丁目に朝倉繁七によって「朝倉陽気館」が開館した。活動写真を主とし、義太夫や芝居も行う劇場だった。1917年2月には類焼して半焼した。1921年頃には朝倉繁七が東京に旅立ったため「千代田館」に改称し、その後短期間のみ「電気館」と名乗っていた。1930年頃に夷石民夫の夷石興行部が経営者となって「第二キネマ館」に改称したが、1931年に閉館となった。*1
神田館/帯広美満寿館/美満寿館/ミマス館/ミマス映画劇場/ミマス映劇
所在地 : 北海道河西郡帯広町(1925年)、北海道河西郡帯広町西2条(1927年)、北海道河西郡帯広町西1条4(1930年)、北海道帯広市幸通4丁目(1934年)、北海道帯広市西1条4丁目(1936年)、北海道帯広市西1条南4-7・4-9(1941年)、北海道帯広市西1条南4(1943年)、北海道帯広市(1950年)、北海道帯広市西1条南4(1953年)、北海道帯広市西1条南4-7(1955年)、北海道帯広市西1条南4丁目(1958年)、北海道帯広市西1条南4-7(1960年)、北海道帯広市西1条南4丁目(1963年・1964年・1965年)
開館年 : 1918年、1930年夏(建て替え)、1951年5月(建て替え)
閉館年 : 1961年? 1965年頃?
『全国映画館総覧 1955』によると1951年5月開館。1925年の映画館名簿では「神田館」。1927年・1930年・1934年・1936年・1941年・1943年の映画館名簿では「美満寿館」。1947年の映画館名簿には掲載されていない。1950年の映画館名簿では「帯広美満寿館」。1951年焼失。1953年の映画館名簿では「美満寿館」。1955年の映画館名簿では「ミマス館」。1958年・1960年の映画館名簿では「ミマス映画劇場」。1963年の映画館名簿では「ミマス映劇」。1964年・1965年の映画館名簿では「ミマス劇場」。1966年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「桐朋ハイツ」とその南の駐車場。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1918年に佐藤市太郎によって創立された映画館「神田館」。所在地は帯広市西1条4。1926年5月、加森為蔵によって「美満寿館」に改称した。1928年11月20日に焼失した。1930年に新築されて営業を再開した。1951年1月に焼失した。*2

1918年、帯広町西1条4丁目に活動常設館「神田館」が開館した。旭川を拠点として北海道全域に活動写真館網を広げていた佐藤市太郎が経営者である。大正末期には佐藤市太郎が経営から手を引き、1926年6月には加森為蔵によって「美満寿館」に改称して再発足した。すぐに所仁尾吉の経営となったが、1928年11月にはフィルムに引火して全焼した。1930年春には株式会社美満寿館が設立され、同年夏に建物が再建された。当初の社長は野村文吉であり、続いて初代郷清吉、2代目郷清吉と代わった。1939年には新興キネマの直営館となり、戦時中には演芸専門館となった。戦後にはアメリカ映画を上映し、1951年1月に焼失したが、同年中に「ミマス映画劇場」として再建された。*3

1951年の帯広市にあった「ミマス館」近くの帯広青果物卸売市場の写真あり。ミマス館の「欲望という名の電車」の看板が見える。ミマス館は同年に焼失したが、6月に再建されて営業を再開した。1977年6月に閉館した。*4

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*5

帯広市にあった映画館「ミマス館」の写真あり。「ミマス映画劇場」の文字が見える。前身は1918年に西1条南4丁目に建てられた「神田館」である。*6

1960年の帯広市西2条南4丁目西仲通にあった映画館「ミマス館」の写真あり。「ミマス映画劇場」の文字が見える。1918年に「神田館」として開館した。その後「帯広美満寿館」や「美満寿館」に改称し、焼失後に再建された際にミマス館となった。映画館名簿には「ミマス劇場」や「ミマス映劇」として掲載されている場合もある。ストリップや成人映画の興行も行われた。*7
スバル座
所在地 : 北海道帯広市西2条南7(1953年)、北海道帯広市西2条南7-19(1955年)、北海道帯広市西2条南7丁目(1958年)、北海道帯広市西2条南7-1(1960年)、北海道帯広市西2条南7丁目(1963年・1964年・1965年)
開館年 : 1952年7月
閉館年 : 1965年8月13日
『全国映画館総覧 1955』によると1952年7月開館。1950年の映画館名簿には掲載されていない。1953年・1955年・1958年・1958年・1960年・1963年・1964年・1965年の映画館名簿では「スバル座」。1963年の映画館名簿では経営者がスバル座、支配人が中村義雄、木造2階建暖房付、定員580。1966年の映画館名簿には掲載されていない。1976年の住宅地図では跡地に空白。跡地は宝石店「ブライダルジュエリーレガン帯広店」などが入る「ハヤカワビル」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1955年頃(※1960年頃の誤りと思われる)の帯広市にあった「スバル座」の写真あり。「スバル座」「SUBARUZA」の文字が見える。ジョン・フォード監督作『騎兵隊』の看板が見える。*8

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*9

1960年の帯広市にあった「スバル座」の写真あり。「スバル座」「SUBARUZA」の文字が見える。ジョン・フォード監督作『騎兵隊』の看板が見える。主として洋画を上映していた。*10

1960年の帯広市西2条南7丁目にあった「スバル座」の写真あり。「スバル座」「SUBARUZA」の文字が見える。ジョン・フォード監督作『騎兵隊』の看板が見える。1951年7月に建てられ、主として洋画を上映した。*11

1965年の帯広市にあった「スバル座」の写真あり。「スバル座」「SUBARUZA」の文字が見える。1960年時点の帯広市には10館の映画館があり、総入場者数は10万人を数えた。1965年8月13日をもってスバル座が閉館し、その後も相次いで映画館が閉館した。*12
協栄館/大正映劇
所在地 : 北海道帯広市大正町(1960年)、北海道帯広市大正町本通1丁目(1963年・1964年)、北海道帯広市大正町本町1丁目(1965年)
開館年 : 1959年頃
閉館年 : 1965年頃
1959年の映画館名簿には掲載されていない。1960年の映画館名簿では「協栄館」。1963年・1964年・1965年の映画館名簿では「大正映劇」。1966年の映画館名簿には掲載されていない。
テアトル銀映/松竹銀映/帯広松竹銀映/帯広銀映座
所在地 : 北海道帯広市西2条南9-1(1955年)、北海道帯広市西2条南9丁目(1958年・1960年・1963年・1966年・1969年・1970年)
開館年 : 1954年7月
閉館年 : 1970年
『全国映画館総覧 1955』によると1954年7月開館。1953年の映画館名簿には掲載されていない。1955年・1958年・1960年の映画館名簿では「テアトル銀映」。1963年の映画館名簿では「松竹銀映」。1966年の映画館名簿では「帯広松竹銀映」。1969年・1970年の映画館名簿では「帯広銀映座」。1973年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「9丁目ピアザビル」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*13

1960年12月27日、帯広市西2条南9丁目の洋画再映館「テアトル銀映」は松竹封切館に転向して「松竹銀映」に改称した。経営は夷石勝。*14

1960年の帯広市にあった「テアトル銀座映画劇場」の写真あり。*15
東劇/帯広大映
所在地 : 北海道帯広市西2条9丁目(1956年・1958年)、北海道帯広市西2条南9丁目(1960年・1963年・1966年・1969年・1970年)
開館年 : 1955年8月
閉館年 : 1970年
1955年の映画館名簿には掲載されていない。1956年・1958年の映画館名簿では「東劇」。1958年帯広大映改称。1960年・1963年・1966年・1969年の映画館名簿では「帯広大映」。1970年の映画館名簿では「帯広大映(新築中)」。1970年の映画館名簿では経営会社が夷石興行、支配人が弦巻行雄、木造2階暖房付、264席、電話が2805。1973年の映画館名簿には掲載されていない。

1958年の帯広市にあった映画看板の写真あり。左側に「東劇」、右側に「東映オリオン」の看板が見える。東劇ではアメリカ映画『出口なき反抗』や『第二次世界大戦の悲劇』、東映オリオンでは『風と女と旅鴉』を上映している。東劇は1958年に「大映」に改称した。*16

1958年の帯広市にあった夜間の都通りの写真あり。手前にはニッカウヰスキーのアーチが、奥には「オリオン 都ストアー 日劇」のネオンアーチが見える。「オリオン劇場」と「日劇」は並んでおり、向かいには「大映」が、2条通側には「キネマ館」があった。*17

1960年の帯広市にあった「帯広大映劇場」の写真あり。石原裕次郎主演作『鉄火場の風』の看板が見える。*18
東映オリオン劇場/オリオン劇場/オリオン座
所在地 : 北海道帯広市西3条南9(1953年)、北海道帯広市西3条南9-6(1955年)、北海道帯広市西3条南9丁目(1958年)、北海道帯広市西2条南9丁目(1960年)、北海道帯広市西3条南9丁目(1963年・1966年・1969年・1973年)
開館年 : 1952年9月19日
閉館年 : 1972年10月22日
『全国映画館総覧 1955』によると1952年9月開館。1950年の映画館名簿には掲載されていない。1953年・1955年の映画館名簿では「オリオン座」。1958年・1960年の映画館名簿では「東映オリオン劇場」。1963年・1966年・1969年の映画館名簿では「オリオン劇場」。1973年の映画館名簿では「オリオン座」。1975年の映画館名簿には掲載されていない。1976年の住宅地図では跡地に「西3条駐車場」。跡地は「帯広郵便局」南90mの駐車場「ホテルドーミーイン宿泊者専用駐車場」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*19

1956年の帯広市にあった都通り商店街の写真あり。西2条西中通り南9丁目。「帯広東映オリオン劇場」や「日本劇場」などがあり、本通りには「銀映」や「キネマ館」などがあった。*20

1956年7月30日、帯広市の「帯広オリオン劇場」で夜警番をしていた夫婦が殺される事件があった。*21

1958年の帯広市にあった映画看板の写真あり。左側に「東劇」、右側に「東映オリオン」の看板が見える。東劇ではアメリカ映画『出口なき反抗』や『第二次世界大戦の悲劇』、東映オリオンでは『風と女と旅鴉』を上映している。東劇は1958年に「大映」に改称した。*22

1958年の帯広市にあった夜間の都通りの写真あり。左には「ORION」の文字が光る建物が見え、『火の玉奉行』の看板が見える。右には「日劇」の文字が光る建物が見え、『夜の鼓』の看板が見える。1951年に「オリオン劇場」が開館し、その後「東映オリオン劇場」に改称した。1962年まで東映作品を上映し、1967年には洋画封切館となった。1956年に「日本劇場」(日劇)が開館した。*23

1958年の帯広市にあった夜間の都通りの写真あり。手前にはニッカウヰスキーのアーチが、奥には「オリオン 都ストアー 日劇」のネオンアーチが見える。オリオン劇場」と「日劇」は並んでおり、向かいには「大映」が、2条通側には「キネマ館」があった。*24

1960年12月第1週から、帯広市西3条南9丁目の第二東映封切館「帯広東映オリオン劇場」は松竹の併映館となり、1961年1月第3週からは新東宝併映館となる。経営は東映商事。「帯広東映」の開館に伴う変更。*25
栄楽座/帯広劇場
所在地 : 北海道帯広市銀座3丁目(1934年)、北海道帯広市西9条1丁目(1936年)、北海道帯広市西1条南9-20(1941年)、北海道帯広市西1条南9(1943年)、北海道帯広市西一条南9丁目(1947年)、北海道帯広市(1950年)、北海道帯広市西1条9(1953年)、北海道帯広市西1条南9-20(1955年・1958年)、北海道帯広市西1条南9丁目(1960年・1963年・1966年・1969年・1973年・1975年・1978年)
開館年 : 1916年5月、1958年6月7日
閉館年 : 1979年8月21日
『全国映画館総覧 1955』によると1916年5月開館。1930年の映画館名簿には掲載されていない。1934年の映画館名簿では「栄楽館」。1936年の映画館名簿では「栄楽座」。1939年帯広劇場改称。1941年・1943年・1947年・1950年・1953年・1955年・1958年・1960年・1963年・1966年・1969年・1973年・1975年・1978年の映画館名簿では「帯広劇場」。1976年の住宅地図では跡地に空白。1980年の映画館名簿には掲載されていない。通称は帯劇。跡地は「北陸銀行帯広支店」南西160mの駐車場。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

帯広市にあった「栄楽座」の写真あり。1916年に開館した。廻り舞台を有する本格的な劇場であり、歌舞伎、活動写真、連鎖劇などの興行が行われた。やがて活動写真を主とするようになった。1939年には椅子席に改装し、「帯広劇場」に改称した。*26

1916年2月、今越惣吉によって新築開館した劇場「栄楽座」。廻り舞台を有する劇場である。1932年に映画専門館となった。1939年に「帯広劇場」に改称した。所在地は帯広市西1条9。*27

1916年2月、帯広市に「栄楽座」が開場した。1979年8月21日、「帯広劇場」が閉鎖された。*28

1916年1月、「朝倉座」と「陽気館」に対抗して帯広町に株式会社栄楽座が設立され、2月には西1条9丁目に開場した。社長は今越惣吉、経営責任者は加森為蔵。廻り舞台を有する本格的な芝居小屋であり、活動写真の上映も行っていた。1918年7月には6代目尾上菊五郎一座が来演している。1922年5月には初代藤下儀右衛門の藤下興業が株式会社栄楽座から建物を賃借して経営した。1932年1月には日活と契約して映画上映を主とするようになった。1939年10月、畳敷きだったのを椅子席に改修し、「帯広劇場」に改称した。*29

1953年の帯広市にあった「帯広劇場」の写真あり。ファサードは看板建築であり、正面に縦字で「帯廣劇場」の文字が見える。松竹作品『闘魂』、『アチャコ青春手帳 大阪篇』、『女性の声』の看板が見える。1960年の帯広劇場の写真あり。1953年とは異なる建物が見える。「東宝」「OBIGEKI」の文字が見える。高峰秀子主演作『女が階段を上る時』の看板が見える。*30

1953年の帯広市にあった「帯広劇場」の写真あり。正面に縦字で「帯廣劇場」の文字が見える。松竹作品『闘魂』、『アチャコ青春手帳 大阪篇』、『女性の声』の看板が見える。帯広劇場は1960年に改築した。*31

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*32

1958年6月7日、帯広市の東宝上映館「帯広劇場」は改築工事を終えて開館した。工費1300万円で4月22日から工事を行っていた。スクリーンはシネスコ。椅子席490。社長は藤下儀衛門。*33

1979年8月21日、帯広市の「帯広劇場」(帯劇)が閉館した。*34
帯広日本劇場/帯広日劇
所在地 : 北海道帯広市西3条南9丁目(1958年・1960年・1963年・1966年・1969年・1973年・1975年・1978年・1980年)
開館年 : 1956年9月18日
閉館年 : 1979年
1955年の映画館名簿には掲載されていない。1958年・1960年・1963年の映画館名簿では「帯広日劇」。1966年・1969年の映画館名簿では「帯広日本劇場」。1973年・1975年・1978年・1980年の映画館名簿では「帯広日劇」。1976年の住宅地図では「日本劇場」。1982年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「帯広郵便局」南70mの有料駐車場「タイムズ帯広都通り」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1956年9月18日、帯広市西3条南9丁目に「日劇」が開館した。松竹映画でスタート。鉄骨造3階建て。定員630人。社長は中島武市。支配人は平山良一。*35

1958年の帯広市にあった「日本劇場」と「東映オリオン劇場」の写真あり。両館は都通りとも呼ばれる西3条9丁目東仲通りで隣り合っていた。*36

1958年の帯広市にあった夜間の都通りの写真あり。左には「ORION」の文字が光る建物が見え、『火の玉奉行』の看板が見える。右には「日劇」の文字が光る建物が見え、『夜の鼓』の看板が見える。1951年に「オリオン劇場」が開館し、その後「東映オリオン劇場」に改称した。1962年まで東映作品を上映し、1967年には洋画封切館となった。1956年に「日本劇場」(日劇)が開館した。*37

1958年の帯広市にあった夜間の都通りの写真あり。手前にはニッカウヰスキーのアーチが、奥には「オリオン 都ストアー 日劇」のネオンアーチが見える。オリオン劇場」と「日劇」は並んでおり、向かいには「大映」が、2条通側には「キネマ館」があった。*38

1959年9月1日、帯広市3条南9の邦洋混映館「帯広日劇」は洋画専門館に転向した。経営は藤下興行。*39
帯広東映/東映劇場/帯広東映劇場
所在地 : 北海道帯広市西1条南11丁目(1963年)、北海道帯広市西1条南11丁目10(1966年)、北海道帯広市西1条南11丁目(1969年)、北海道帯広市西2条南11丁目(1973年・1975年)、北海道帯広市西1条南11丁目(1978年・1980年・1985年・1990年・1992年)
開館年 : 1960年9月10日
閉館年 : 1993年5月13日
1960年の映画館名簿には掲載されていない。1963年の映画館名簿では「帯広東映」。1966年・1969年の映画館名簿では「帯広東映劇場」。1973年・1975年の映画館名簿では「東映劇場」。1976年の住宅地図では「帯広東映 1階喫茶東映」。1978年・1980年・1985年・1990年・1992年の映画館名簿では「帯広東映劇場」。1994年の映画館名簿には掲載されていない。1996年の住宅地図では跡地に「ホテルパコ帯広(建)」。跡地は「プレミアホテル-CABIN-帯広」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1960年9月10日、帯広市西1条南11丁目に東映直営館「帯広東映劇場」が完成予定。4月4日に着工している。鉄筋造3階建て、ワンスロープ。客席550。冷暖房完備。「オリオン劇場」が第二東映に転向することが内定している。*40

1960年9月10日、帯広市西1条南11に東映直営館「帯広東映劇場」が開館した。鉄筋造3階建て、吹き抜け式。冷暖房完備。椅子席550、収容能力1500。ワンスロープ式。これまで東映封切館だった西3条南9の「オリオン劇場」が第二東映封切館に転向した。これまで第二東映封切館だった西1条南4の「ミマス館」は東映再映館に転向した。*41

1961年12月3日から、帯広市の東映封切館が東映直営館「帯広東映劇場」のみとなった。帯広東映劇場のオープニングは『はだかっ子』と『湖畔の人』。これまでは興映商事が経営する「オリオン劇場」も東映封切館だったが、オリオン劇場は東映準封切館として新発足した。オリオン劇場のオープニングは『維新の篝火』。*42
グランドシネマ/グランドシネマ・シネマアポロン/帯広グランドシネマ・帯広シネマアポロン・帯広テアトロポニー
所在地 : 北海道帯広市西4条南9丁目(1977年・1978年・1980年・1985年・1990年・1995年・2000年)
開館年 : 1975年
閉館年 : 2000年4月9日
1975年の映画館名簿には掲載されていない。1976年の住宅地図では「グランドシネマ」。1976年シネマアポロン開館。1977年の映画館名簿では「グランドシネマ・シネマアポロン」(2館)。1977年テアトロポニー開館。1978年の映画館名簿では「グランドシネマ・シネマアポロン・テアトロポニー」(3館)。1980年・1985年・1990年・1995年・2000年の映画館名簿では「帯広グランドシネマ・帯広シネマアポロン・帯広テアトロポニー」(3館)。2000年の映画館名簿では経営会社がスガイ・エンタテインメント、経営者が藤直樹、支配人が宮内和士、鉄筋造1階、グランドシネマが294席で洋画を上映、シネマアポロンが120席で邦画を上映、テアトロポニーが160席で洋画を上映。2002年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「北海道新聞帯広支社」西30mの駐車場。最寄駅はJR根室本線帯広駅。
日活劇場/帯広にっかつ劇場/ロッポニカ帯広/帯広キネマ2
所在地 : 北海道帯広市西2条南9丁目(1973年・1975年・1978年・1980年・1985年)、北海道帯広市西4条南9丁目(1988年・1990年)、北海道帯広市西2条南9丁目(1992年・1995年・2000年・2002年)
開館年 : 1970年以後1973年以前
閉館年 : 1992年10月28日(ロッポニカ)、2003年11月30日
1970年の映画館名簿には掲載されていない。1973年・1975年・1978年の映画館名簿では「日活劇場」。1973年の映画館名簿では経営会社が太陽企業、経営者が村上覚、支配人が山本進、鉄筋造2階暖房付、200席、日活を上映、電話が4295。1976年の住宅地図では「長崎屋 地階キネマ館 2階日活劇場」。1980年・1985年・1988年の映画館名簿では「帯広にっかつ劇場」。1990年・1992年の映画館名簿では「ロッポニカ帯広」。1994年・1995年・2000年・2002年の映画館名簿では「帯広キネマ2」。2005年の映画館名簿には掲載されていない。跡地はビジネスホテル「ドーミーイン帯広」北30mの有料駐車場「アクセス29」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。
キネマ館/帯広キネマ館/帯広キネマ館・帯広キネマ5/帯広キネマ館・帯広キネマ5・キネマ6
所在地 : 北海道河西郡帯広町(1925年)、北海道河西郡帯広町西2条9丁目(1927年)、北海道河西郡帯広町西2条9(1930年)、北海道帯広市銀座3丁目(1934年)、北海道帯広市銀座3-5(1936年)、北海道帯広市西2条南9丁目(1941年)、北海道帯広市西2条南9(1943年)、北海道帯広市西2条(1947年)、北海道帯広市(1950年)、北海道帯広市西2条9(1953年)、北海道帯広市西2条南9-7(1955年)、北海道帯広市西2条9-7(1958年)、北海道帯広市西2条南9-7(1960年)、北海道帯広市西2条南9丁目(1963年・1966年・1969年・1970年・1973年・1975年・1978年・1980年・1985年・1990年・1995年・2000年)
開館年 : 1918年5月、1950年6月25日(建て替え)、1970年9月23日(ビル化)
閉館年 : 2003年11月30日
Wikipedia : 帯広キネマ館
『全国映画館総覧 1955』によると1918年5月開館。1925年・1927年の映画館名簿では「キネマ館」。1930年の映画館名簿では「帯広キネマ」。1934年・1936年・1941年・1943年・1947年・1950年・1953年の映画館名簿では「キネマ館」。1955年の映画館名簿では「帯広キネマ館」。1958年の映画館名簿では「キネマ館」。1960年・1963年の映画館名簿では「日活キネマ館」。1966年の映画館名簿では「帯広日活キネマ館」。1969年の映画館名簿では「帯広キネマ館」。1970年の映画館名簿では「帯広キネマ館(新築中)」。1973年・1975年・1978年の映画館名簿では「キネマ館」。1976年の住宅地図では「長崎屋 地階キネマ館 2階日活劇場」。1980年の映画館名簿では「帯広キネマ館」。1985年の映画館名簿では「キネマ館」。1990年・1995年の映画館名簿では「帯広キネマ館」。1997年4月19日キネマ5開館。2000年の映画館名簿では「帯広キネマ館・帯広キネマ5」(2館)。2001年キネマ6開館。2002年の映画館名簿では「帯広キネマ館・帯広キネマ5・帯広キネマ6」(3館)。2005年の映画館名簿には掲載されていない。ポポロビル。跡地はビジネスホテル「ドーミーイン帯広」北30mにある有料駐車場「アクセス29」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1919年に荘田喜六によって創業した映画館「キネマ館」。所在地は帯広市西2条9。*43

帯広市西2条9丁目にあった「キネマ館」の写真あり。1919年、荘田喜六の経営によって裁判所跡地に開館した。帯広駅の発展を見越して駅近くに建てられたが、当時の西2条9丁目は繁華街から離れていた。活動写真のみならず、浪曲、連鎖劇などの興行も行われた。*44

1919年春、帯広町西2条9丁目の旧裁判所用地に「キネマ館」が建てられた。オープニングは松竹キネマの『村上喜剣』。村上亀五郎が社長に就任し、経営者は荘田喜六である。荘田喜六は新事業を好む人物であり、キャタピラを応用した無限軌道馬車を旭川の第七師団に売り込んだり、ソ連のニコライエフスク港で百貨店経営を試みたりしている。*45

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*46

1956年の帯広市にあった「キネマ館」の写真あり。松竹の契約館だった。*47

1959年の帯広市にあった映画館の写真あり。館名は不明だが「日活製作」の文字が見える。戦後すぐの帯広市にはキネマ館、帯広劇場、ミマス館があったが、昭和30年代には西2条南9丁目付近にいせきグループの映画館が相次いで開館した。*48

1960年の帯広市にあった「帯広キネマ館」の写真あり。石原裕次郎主演作『鷲と鷹』、石原裕次郎主演作『嵐を呼ぶ男』、小林旭主演作『波止場の無法者』の看板が見える。「Kinemakan」の文字が見える。サイレント映画時代の1919年に開館した。1960年時点では日活の封切館だった。1970年に建物を新築し、地下1階にキネマ館が、上層階に長崎屋帯広店が入っていた。帯広市を代表する映画館であり、2003年に閉館した。*49
帯広ミラノ・帯広シネマ
所在地 : 北海道帯広市西3条南9丁目(1991年・1992年・1995年・2000年・2005年・2006年)
開館年 : 1990年頃
閉館年 : 2005年8月(ミラノ)、2005年10月10日(シネマ)
1990年の映画館名簿には掲載されていない。1991年・1992年・1995年・2000年・2005年・2006年の映画館名簿では「帯広ミラノ・帯広シネマ」(2館)。1996年の住宅地図では「パークビル 地下1階帯広シネマ 帯広ミラノ座」。2008年の映画館名簿には掲載されていない。国劇ビル。跡地はビジネスホテル「ドーミーイン帯広」南西60mの衣料品店「UG impress」。最寄駅はJR根室本線帯広駅。
プリンス劇場/帯広プリンス劇場/CINEとかちプリンス劇場
所在地 : 北海道帯広市西1条南9-7(1955年)、北海道帯広市西1条南9丁目(1958年・1960年・1963年・1966年・1969年・1973年・1975年・1978年・1980年・1985年・1990年・1995年・2000年・2002年)、北海道帯広市西1条南9-15(2008年・2010年・2012年)
開館年 : 1953年8月(プリンス劇場)、2003年11月22日(CINEとかち)
閉館年 : 2012年9月30日
Wikipedia : CINEとかちプリンス劇場
『全国映画館総覧 1955』によると1953年8月開館。1955年・1958年・1960年・1963年・1966年・1969年・1973年・1975年・1978年・1980年・1985年の映画館名簿では「プリンス劇場」。1976年の住宅地図では「プリンス商業協同組合 プリンス劇場」。1990年・1995年・2000年・2002年の映画館名簿では「帯広プリンス劇場」。1996年の住宅地図では「プリンスストアー 2階プリンス劇場」。2004年・2005年の映画館名簿には掲載されていない。2008年・2010年・2012年の映画館名簿では「CINEとかちプリンス劇場」。2015年の映画館名簿には掲載されていない。建物は「ニューパックとがし9丁目店」などとして現存。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

1956年頃の『帯広市中心部住宅地図』には「オリオン劇場」、「キネマ館」、「テアトル銀映」、「プリンス劇場」、「帯広劇場」、「スバル座」、「ミマス館」が描かれている。*50

1960年の帯広市の銀座通にあった「プリンス劇場」の写真あり。新東宝作品『大天狗出現』、東宝作品『飛びっちょ勘太郎』の看板が見える。2018年現在の元プリンス劇場の建物の写真あり。当時の姿で建物が現存している。*51

帯広市西1南9の映画館「プリンス劇場」(1953年〜2012年)。もとの経営者は帯広市で4館を経営する夷石興行であり、当初はニュース映画を上映、その後一時的にポルノ映画を上映し、やがて洋画・邦画のロードショー館となった。1階が売店で2階が劇場だった。2003年には夷石興行がすべての映画館を閉館させたが、プリンス劇場のみは自主上映サークルのCINEとかちが運営を引き継ぎ、CINEとかちプリンス劇場となった。2012年9月30日に閉館した。閉館時の座席数は80席。*52

「CINEとかちプリンス劇場」に言及している書籍として、中馬聰『映画館 中馬聰写真集』リトルモア、2015年がある。*53
シネマ太陽帯広
所在地 : 北海道帯広市西3条南11丁目 帯広太陽ビル7階(2004年・2005年・2008年・2010年・2012年)、北海道帯広市西3条南11丁目7-3 帯広太陽ビル7階(2015年)、北海道帯広市西3条南11丁目 帯広太陽ビル7階(2020年)
開館年 : 2003年11月5日
閉館年 : 営業中
2002年の映画館名簿には掲載されていない。2004年・2005年・2008年・2010年・2012年・2015年・2020年の映画館名簿では「シネマ太陽帯広1-5」(5館)。最寄駅はJR根室本線帯広駅。

2003年11月5日、帯広市のJR帯広駅北口に十勝地方初のシネコン「シネマ太陽帯広」が開館する。北海道におけるパチンコ大手の太陽グループが建設した帯広太洋ビルの7階。ビルの建設費は33億円。5スクリーン計622席を有する。初日には2スクリーンで『マトリックス レボリューションズ』を上映する。なお、11月末には帯広市の老舗映画館「キネマ館」の5館が閉館する予定。*54

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