消えた映画館の記憶

1975年に通商産業省が調査した際、和歌山県では25館の映画館が営業していた。ぶらくり丁には本町通りに900席の和歌山東映、中ぶらくり丁にはシネマプラザ築映の前身で1200席の築地映画劇場、東ぶらくり丁には東宝映画専門の帝国座、住吉神社前に和歌山国際劇場があった。また和歌山県庁前に協映、けやき大通りに遊楽座、和歌山駅前にニューパレス、松江地区に松栄劇場と松楽、高松地区に高松日活と高松日劇があった。2005年にはシネマプラザ築映が閉館し、ぶらくり丁から映画館がなくなった。*1

所在地 : 和歌山県和歌山市東松江1297-10（1980年）
開館年 :
閉館年 : 1980年以後1990年以前

所在地 : 和歌山県和歌山市字須389（1980年）
開館年 :
閉館年 : 1980年以後1990年以前

所在地 : 和歌山県和歌山市小松原通1-5（1980年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1960年の映画館名簿では「和歌山協映劇場」。1969年・1980年の映画館名簿では和歌山協映劇場」。跡地は県庁前交差点南西のブロックの駐車場。

所在地 : 和歌山県和歌山市元寺町（1960年）、和歌山県和歌山市元寺町1-13（1980年・1990年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1990年以後1995年以前
1960年の映画館名簿では「国際劇場」。1969年・1980年の映画館名簿では「和歌山国際劇場」。1990年の映画館名簿では「国際劇場」。跡地は駐車場「タイムズぶらくり丁」。「ドン・キホーテぶらくり丁店」が入る「富士アイスビル」北東。

所在地 : 和歌山県和歌山市新雑賀町（1960年）、和歌山県和歌山市新雑賀町38（1980年）、和歌山県和歌山市新雑賀町7（1990年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 2003年
1960年・1969年・1980年の映画館名簿では「和歌山帝国座」。1990年の映画館名簿では「帝国座」。2000年の映画館名簿では「和歌山帝国座」。跡地は和歌川に架かる「雑賀橋」北東。映画館が入っていた「帝国ビル」は現存。

所在地 : 和歌山県和歌山市開戸高松町320（1980年）、和歌山県和歌山市西高松1-6-23（1990年・2000年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 2002年以後2004年以前
1960年の映画館名簿では「日本劇場」。1980年の映画館名簿では「和歌山高松日劇」。1990年・2000年の映画館名簿では「高松日劇」。閉館時には成人映画館として営業していた。跡地はリサイクルショップ「花よりだんご」から路地を挟んで西側にある「西高松月極駐車場」。建物は2009年以後に取り壊された。

所在地 : 和歌山県和歌山市本町（1960年）、和歌山県和歌山市本町2-11（1980年・1990年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 2005年2月
1960年の映画館名簿では「和歌山東映」。1969年・1980年の映画館名簿では「和歌山東映劇場」。1990年・2000年の映画館名簿では「和歌山東映シネマ1・2」（2館）。「アパホテル和歌山」1階で営業しており、現在は跡地に「紀の国ぶらくり劇場」が入っている。

所在地 : 和歌山県和歌山市元寺町1-15（1980年・1990年）
開館年 : 1938年
閉館年 : 2005年8月31日
1960年の映画館名簿では「築地映画劇場」。1969年の映画館名簿では「和歌山築地映画劇場」。1980年の映画館名簿では「松竹築映・築映ピカデリー・築映文化ホール」（3館）。1990年・2000年の映画館名簿では「シネマプラザ築映1・2・3・4」（4館）。跡地は和歌川に架かる「雑賀橋」北西の「松本駐車場」。

2005年8月31日、和歌山市のぶらくり丁にある映画館「シネマプラザ築映」が閉館する。1938年にニュース映画を上映する「文化ニュース館」として開館したが、太平洋戦争の戦災で焼失した。1946年に「築地映画劇場」として再建され、1979年に複合映画施設「シネマプラザ築映」としてリニューアルした。和歌山県出身の監督が製作した作品や和歌山県出身の俳優が出演した作品を積極的に上映し、2004年には高野山でロケが行われた『娘道成寺 蛇炎の恋』を上映した。また、小学校や公民館などでの移動上映会を開催するなど、地域密着型の映画館として知られた。2004年12月には郊外に10スクリーンのシネコンが開館し、売上高は3分の1にまで減少していた。最終日の8月31日には「さよなら! シネマプラザ築映 ファンの集い」を開催し、落語家の桂枝曽丸などが思い出を語り合う。*2

1938年（昭和13年）、「文化ニュース館」として現在地の雑賀橋たもとに開館。太平洋戦争の空襲で被災したが、1946年（昭和21年）に「築地映画劇場」として再建。1979年（昭和54年）には和歌山県初の名画専門館を併せ持つ3スクリーンの映画複合施設「シネマプラザ築映」としてリニューアル開館。1989年（平成元年）には4スクリーン化。ぶらくり丁にはシネマプラザ築映のほかに、帝国座、東映シネマもあり、3施設7スクリーンで年間20万人を動員してきた。2003年（平成15年）には帝国座が閉館し、帝国館を借り受けてシネマプラザ築映5としたが、2004年（平成16年）9月にはシネマプラザ築映5を契約満了で閉館させた。2005年（平成17年）2月には東映シネマが閉館し、ぶらくり丁の映画館はシネマプラザ築映1・2・3・4だけとなった。2004年には大阪府泉南市と和歌山市郊外にシネコンが相次いで開館したことで、シネマプラザ築映の観客数は1/3にまで減少した。1スクリーンを閉館させたが好転せず、全館閉館となった。*3

2005年8月31日、和歌山市の映画館「築地映画劇場」が閉館する。1938年に文化ニュース館として開館。1945年には戦災で焼失したが、1946年に築地映画劇場として再開した。1979年には1スクリーンから3スクリーンに。2004年の観客数は約16万人だったが、近年は1/3にまで減少していた。*4

所在地 : 和歌山県和歌山市美園町5-2-3（1980年・1990年）、和歌山県和歌山市美園町5-9（2000年）
開館年 : 1970年12月12日
閉館年 : 2009年4月24日
1980年の映画館名簿では「ニューパレス劇場・パレス名画座」（2館）。1990年・2000年の映画館名簿では「ニューパレス1・2」（2館）。2012年に建物が取り壊された。

2009年4月24日、和歌山市美園町の映画館「ニューパレス劇場」が閉館する。最終上映作品はスティーブン・セガール主演『雷神 RAIJIN』。1970年12月12日にJR和歌山駅前の現在地に開館し、「洋画のパレス」と親しまれた。観客は和歌山市内だけでなく、御坊市など中紀地方からも集まった。2004年（平成16年）には和歌山市初のシネコンとして10スクリーンのジストシネマ和歌山が開館。2005年（平成17年）にはぶらくり丁のシネマプラザ築映が閉館し、中心市街地ではニューパレス劇場が唯一の映画館となった。1983年（昭和58年）の『南極物語』、1997年（平成9年）の『タイタニック』は多くの観客を集めた。地下にある成人映画専門館「駅前名画座」は今後も営業を続ける。*5

所在地 : 和歌山県和歌山市中松江（1960年）、和歌山県和歌山市松江599-4（1980年）、和歌山県和歌山市松江北5-5-36（1990年・2000年・2010年）
開館年 : 1956年
閉館年 : 2013年3月28日
1960年の映画館名簿では「松栄劇場」。1969年・1980年の映画館名簿では「和歌山松栄劇場」。1990年・2000年の映画館名簿では「松栄劇場」。

2013年3月28日、和歌山市松江北の映画館「松栄劇場」が閉館した。経営者は3代目の中村安友社長。和歌山県内最後の個人映画館だった。1956年に開館し、地区内にある住友金属工業和歌山製鉄所（現・新日鐵住金和歌山製鉄所）とともに繁盛した。開館当時は石原裕次郎主演作品などを上映していたが、1971年（昭和46年）頃には日活がロマンポルノを製作するようになり、松栄劇場も成人映画館となった。近年の映画情勢によってデジタル化導入が迫られたが、設備投資を断念して閉館することとした。建物は取り壊す予定である。*6

所在地 : 和歌山県和歌山市美園町5-9（2010年）
開館年 :
閉館年 : 2009年4月
2012年に建物が取り壊された。

所在地 : 和歌山県和歌山市松江1469-1 ガーデンパーク和歌山2階
開館年 : 2004年12月11日
閉館年 : 営業中
10スクリーンのシネコン。

2004年12月11日、和歌山市松江に大型商業施設「ガーデンパーク和歌山」が開業した。和歌山市中心部から車で10分。シネコンの「ジストシネマ和歌山」は10スクリーン計1957席であり、和歌山県初のシネコンである。*7

所在地 : 和歌山県和歌山市中楠谷573 イオンモール和歌山2階
開館年 : 2014年3月16日
閉館年 : 営業中
10スクリーン約1800席のシネコン。

所在地 : 和歌山県那賀郡那賀町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

所在地 : 和歌山県那賀郡那賀町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

所在地 : 和歌山県那賀郡打田町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

所在地 : 和歌山県那賀郡打田町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

所在地 : 和歌山県那賀郡粉河町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

所在地 : 和歌山県那賀郡粉河町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

所在地 : 和歌山県那賀郡岩出町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前

『目で見る橋本・伊都・那賀の100年』郷土出版社、1993年、p.147に掲載されている。現物は未確認。*8

所在地 : 和歌山県伊都郡高野口町（1960年）
開館年 : 1950年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前
1950年・1953年・1960年の映画館名簿では「葵座」。1969年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県伊都郡高野口町（1960年）
開館年 : 1950年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前
1950年の映画館名簿では「高野口座」。1953年・1960年の映画館名簿では「高野口劇場」。1969年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「紀陽銀行高野口支店」東側の駐車場。

所在地 : 和歌山県橋本市古佐田（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前
1960年の映画館名簿では「都映」。1969年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県橋本市岸上（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前
1960年の映画館名簿では「八千代座」。1969年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県橋本市東家（1960年）、和歌山県橋本市（1969年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「橋本劇場」。1969年の映画館名簿では「橋本日活」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は駐車場。

1970年の橋本劇場の写真あり。橋本市東家にある御殿橋の西側、国道24号の北側には橋本劇場があった。『太陽の季節』『狂った果実』『戦争と人間』『幕末』『家族』『木の群』など日活系の作品が多く上映された。生徒の映画鑑賞会も行われた。橋本劇場から北東に伸びる路地の両側はスナック街となっていた。2004年現在では映画館の建物は取り壊されて車庫が建ち、その手前の広場は駐車場となっている。*9

国道24号の脇には映画館「橋本日活」があり、橋本日活から北に50mほど続く路地には10数軒の居酒屋・バー・スナックなどがひしめいていた。この路地を「浮世小路」と呼び、橋本・伊都地方では一番の歓楽街だった。*10

所在地 : 和歌山県伊都郡高野口町名倉（1990年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1990年以後1995年以前
1960年の映画館名簿では「平和劇場」。1969年・1980年の映画館名簿では「高野口平和劇場」。1990年の映画館名簿では「平和劇場」。1995年・2000年の映画館名簿には掲載されていない。跡地はファミリーマートとなり、現在の跡地は国道24号「名倉」交差点北東角の「葬祭会館東京屋」。

所在地 : 和歌山県海南市名高（1960年）
開館年 : 1945年以前
閉館年 : 1960年以後1969年以前
1960年の映画館名簿では「オリオン座」。1969年の映画館名簿には掲載されていない。

戦前にあった末広座は、戦後に洋画を上映する海南セントラル劇場に改称した。やがて海南駅前に移り、オリオン座に改称した。*11

所在地 : 和歌山県海南市東浜（1960年）、和歌山県海南市（1969年）
開館年 : 大正期（黒江北ノ丁で旭座として開館）、昭和初期（東浜に移転して朝日座に改称）
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「朝日映画劇場」。1969年の映画館名簿では「海南朝日映画劇場」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「倉橋内科」の廃墟。

朝日座は明治時代から黒江北ノ丁旧熊野街道にあった。昭和初期に東浜に移築され、海南地方随一の映画館となった。戦後もこの地域随一の娯楽場として人気があった。1938年の朝日座の写真あり。*12

昭和30年代の旭座の写真あり。戦後の海南市の劇場・映画館は6館まで増加した。東浜の朝日座では映画の上映も演劇の上演も行われた。*13

1956年頃の朝日座の写真あり。もともとは黒江北ノ丁にあった「旭座」（※朝日座ではない）が、昭和初期に東浜に移転して「朝日座」（※旭座ではない）と改称した。実演と映画で話題を呼び、特に岡晴夫や近江俊郎の実演が人気だった。映画は日活系作品を上映し、昭和30年代には石原裕次郎や小林旭などのスターが人気だった。「朝映」の文字が見える。*14

所在地 : 和歌山県海南市日方（1960年）、和歌山県海南市（1969年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「海南映画劇場」。1969年の映画館名簿では「海南映劇」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。「海映」とも。

1953年頃に『君の名は』を上映した際の海映の写真あり。*15

海映では『君の名は』が上映され、海南の映画史上に残る大ヒットとなった。*16

所在地 : 和歌山県海南市日方（1960年）、和歌山県海南市（1969年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「中央劇場」。1969年の映画館名簿では「海南中央劇場」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。

昭和40年代の中央劇場の写真あり。日方の県道沿いに開館した中央劇場は洋画専門館であり、セントラル劇場とも呼ばれた。『史上最大の作戦』の看板が見える。*17

中央劇場は野上電気鉄道から海南駅寄りの東側にあった。*18

所在地 : 和歌山県海南市日方新富町（1960年）、和歌山県海南市（1969年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「海南東映」。1969年の映画館名簿では「海南東映劇場」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。

新富座は前面に櫓がある本格派の劇場であり、戦後には邦画専門館として東映作品を上映した。*19

所在地 : 和歌山県海南市東浜（1960年）、和歌山県海南市（1969年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年・1969年の映画館名簿では「海南大映」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。

東浜の歓楽街の一角には大映があった。最近までピンク映画館として上映を続けていたが閉館となった。大映通りの写真あり。*20

海南大映は東浜から新地にちょっと入ったところにあった。*21

所在地 : 和歌山県有田市箕島（1960年）
開館年 : 1955年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「昭和映画劇場」。1969年の映画館名簿では「箕島昭和映画劇場」。

昭和20年代の昭映の写真あり。箕島駅前には昭映があり、東宝系や大映系の作品が上映されていた。昭和40年代には東宝の『ゴジラ』シリーズ、大映の『ガメラ』シリーズが大ヒットした。閉館後には1991年の江口洋介主演の映画『真夏の少年』に1シーンだけ建物が登場した。*22

所在地 : 和歌山県有田市箕島町469（1980年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1960年の映画館名簿では「箕島映画劇場」。1969年・1980年の映画館名簿では「箕島映劇」。

箕島市街地には、駅前の昭映、本町の箕映、蓮池のほとりの永楽座、辰ヶ浜の浜映などがあった。箕映には2階に畳席があり、寝転びながら映画を観ることができた。*23

所在地 : 和歌山県御坊市松原通510（1990年）
開館年 : 1980年以前
閉館年 : 1990年以後1995年以前

所在地 : 和歌山県御坊市湯川町財部181 ロマンシティ御坊3階（2010年）
開館年 : 1995年以後2000年以前
閉館年 : 営業中
3スクリーンの映画館。

所在地 : 和歌山県有田郡湯浅町（1969年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前

所在地 : 和歌山県有田郡湯浅町（1969年）
開館年 : 1929年
閉館年 : 1969年以後1980年以前
昭和30年代の旭劇場の写真あり。1929年には湯浅町の島之内に旭劇場が開館した。旭劇場のおかげで湯浅町や広川町で映画が人気となり、両町にライバル館が続々と開館した。*24

所在地 : 和歌山県田辺市下屋敷町（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1969年以後1980年以前
1960年の映画館名簿では「葵映画劇場」。1969年の映画館名簿では「田辺葵映画劇場」。1980年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県田辺市紺屋町（1960年）、和歌山県田辺市紺屋町62（1980年）
開館年 : 1950年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1950年・1960年の映画館名簿では「住吉座」。1969年・1980年の映画館名簿では「田辺住吉座」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県田辺市湊町（1960年）、和歌山県田辺市湊655（1980年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1960年の映画館名簿では「ハリウッド劇場」。1969年の映画館名簿では「田辺ハリウッド劇場」。1980年の映画館名簿では「田辺ハリウッド」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県田辺市湊町（1960年）、和歌山県田辺市湊1695（1980年）
開館年 : 1927年5月10日
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1950年・1960年の映画館名簿では「錦輝館」。1969年・1980年の映画館名簿では「田辺錦輝館」。

1927年2月20日に建設中の錦輝館を写した写真あり。同年5月10日に開館日の錦輝館に並ぶ人々の写真あり。錦輝館は開館当初から活動写真の常設館だった。*25

所在地 : 和歌山県田辺市上屋敷町（1960年）、和歌山県田辺市上屋敷町33（1990年）
開館年 : 1950年以前
閉館年 : 1995年以後2000年以前
1950年の映画館名簿では「常盤座」。1960年の映画館名簿では「田辺大映」。1969年・1980年の映画館名簿では「田辺常盤座」。1990年の映画館名簿では「常盤座」。2000年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県田辺市稲成町新江原3229 パビリオンシティ田辺C館3階（2010年）
開館年 : 1995年以後2000年以前
閉館年 : 営業中
1990年の映画館名簿には掲載されていない。2000年・2010年の映画館名簿では「ジストシネマ田辺1・2・3」。3スクリーンの映画館。

所在地 : 和歌山県新宮市新宮（1960年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1970年頃
1960年の映画館名簿では「新宮東宝」。1969年の映画館名簿では「新宮東宝劇場」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。跡地は「新宮東宝駐車場」。

新宮市の横町には東宝映画館があり、『ゴジラ』などが上映された。昭和30年代の東宝映画館の写真あり。1970年の火災後に閉館し、跡地にはボウリング場を建てる計画もあったが、駐車場用地が確保できなかったため計画倒れに終わった。熊野地方初の東宝ボウリング場は鴻田に開店している（新宮東宝ボウル）。2004年現在の跡地は東宝駐車場となっている。*26

所在地 : 和歌山県新宮市新宮馬町（1960年）、和歌山県新宮市馬場2-3-17（1980年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1960年の映画館名簿では「新宮東映」。1969年・1980年の映画館名簿では「新宮東映劇場」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県新宮市谷王寺町3-3（1980年）
開館年 : 1969年以後1980年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1969年の映画館名簿には掲載されていないと思われる。1980年の映画館名簿では「新宮葵映画劇場」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。

所在地 : 和歌山県新宮市谷王子418-1 ペアシティオークワ（1990年）、和歌山県新宮市谷王子418番地1号 オークワ新宮仲之町店（2010年）
開館年 : 1988年
閉館年 : 2008年10月31日
1990年の映画館名簿では「ファミリーシアターA・B」。2000年の映画館名簿では「ジストシネマ新宮1・2」。2スクリーンの映画館。後継施設としてジストシネマ南紀がある。

所在地 : 和歌山県新宮市佐野3-11-19 スーパーセンターオークワ南紀店（2010年）
開館年 : 2008年
閉館年 : 営業中
2010年の映画館名簿では「ジストシネマ南紀1・2・3・4」。4スクリーンの映画館。前身館はジストシネマ新宮。

所在地 : 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町281（1980年）
開館年 : 1917年
閉館年 : 1970年6月
1950年・1953年・1960年の映画館名簿では「寿座」。1969年の映画館名簿では「勝浦寿座」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。

1971年（※間違っていると思われる）の寿座の写真あり。1917年に500人収容の劇場として開館した。この際の建物は大正末期に焼失したが、1927年に2階建て727人収容の建物が再建された。やがて劇場から映画館に転換し、1955年過ぎまで盛況だった。1970年6月に閉館した。2004年現在は建物に数軒の飲食店が入っている。*27

所在地 : 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町281（1980年）
開館年 : 1960年以前
閉館年 : 1980年以後1990年以前
1960年・1969年・1980年の映画館名簿では「勝浦映画劇場」。1990年の映画館名簿には掲載されていない。