所在地 : 福島県相馬郡原町(1930年)、福島県相馬郡原町東一番町(1934年・1936年)、福島県相馬郡原町東一番丁20(1941年)、福島県相馬郡原町(1950年)、福島県原町市原町東一番丁10(1955年)、福島県原町市栄町(1958年・1960年)、福島県原町市栄町1(1963年)、福島県原町市栄町(1966年・1969年)、福島県原町市栄町1-120(1973年)、福島県原町市大町1-120(1975年・1980年・1985年・1990年)
開館年 : 1923年7月、1952年
閉館年 : 1991年9月30日
『全国映画館総覧 1955』によると1922年3月開館。1930年・1934年の映画館名簿では「旭座」。1936年の映画館名簿では「朝日座」。1941年の映画館名簿では「旭座」。1943年・1947年の映画館名簿には掲載されていない。1950年の映画館名簿では「原町朝日座」。1953年の映画館名簿には掲載されていない。1955年・1958年・1960年・1963年の映画館名簿では「朝日座」。1966年・1969年・1973年・1975年・1980年・1985年・1990年の映画館名簿では「原町朝日座」。1980年の住宅地図では「朝日屋」(※屋は原文ママ)。1995年の映画館名簿には掲載されていない。「明治安田生命保険郡山支社相双第一営業所」北北東60mに建物が現存。登録有形文化財。最寄駅はJR常磐線原ノ町駅。
1923年には原町の人口が1万人を突破した。東一番丁通りには原町で2番目の常設舞台「旭座」(※朝日座ではなく旭座)が建設され、「原町座」とともににぎわった。
*92
1979年3月現在の原町市の映画館として、大町1-120の「朝日座」と栄町1-69の「原町シネマ」がある。
*93
1991年9月29日の『福島民友』には「朝日座」が9月30日をもって閉館するという記事が掲載されている。現物は未確認。
*94
2008年9月7日まで、南相馬市博物館で「朝日座の軌跡 地方の映画館が遺したもの」が開催されている。3代目館長を務めた布川雄幸(82)が寄託した1500枚の映画ポスターのうち19枚の映画ポスター、手回しの映写機などが展示されている。1923年、現在の南相馬市原町区に開館した。最盛期の1960年頃には年間約20万人の観客を集めた。この地方で唯一の映画館だったが、1991年に財政難などが理由で閉館した。
*95
2009年3月22日、南相馬市で「朝日座」を用いた地域おこしに取り組んでいる「朝日座を楽しむ会」は、群馬県みどり市から「ながめ黒子の会」を招いて映画館の保存・再活用を考えるフォーラムを開催する。朝日座は1923年に開館し、戦前には歌舞伎や新劇の上演を行った。戦後には映画専門館となり、1991年に68年の歴史に幕を閉じて閉館した。2008年3月には市民有志8人によって朝日座を楽しむ会が結成され、映画上映会やお笑いグループの公演などを開催してきた。1回のイベントにつき40人から80人が参加している。
*96
2009年9月23日と24日、南相馬市原町区の閉館した映画館「朝日座」で愛川欽也監督の『昭和の紅い灯』の撮影が行われている。南相馬市民ら約50人がエキストラで参加している。1923年に芝居小屋として開館し、戦後には映画館となった。1991年に閉館したが、2008年3月には市民らが「朝日座を楽しむ会」を結成して保存を目指している。『昭和の紅い灯』は昭和初期の劇団の話であり、昭和の雰囲気を残す映画館であるとして朝日座が使われた。
*97
2011年3月11日に発生した東日本大震災の際、南相馬市は福島県で最も多い636人が死去し、また震災関連死も489人に上った。震災後に「朝日座を楽しむ会」がいち早く活動を再開させたことは、朝日座の建物修理と調査が行われるきっかけとなり、朝日座は相馬地方で初めて国の登録有形文化財に登録された。
*98
2012年11月23日、南相馬市原町区の劇場「朝日座」でドキュメンタリー映画『朝日座 ひはまたのぼる』の上映会が開催される。1923年に芝居小屋「旭座」(※朝日ではなく旭)として開館し、1952年に「朝日座」に改称して映画館となった。1991年に閉館したが、2008年には「朝日座を楽しむ会」が結成されて上映会などが開催されている。
*99
2013年のこのほど、南相馬市の経済人らが朝日座保存利活用協議会を発足させた。映画館「朝日座」の修繕費をねん出するために寄付を呼び掛けている。関東大震災と同年の1923年、原町の旦那衆らの資金によって芝居小屋「旭座」として開館した。1952年に「朝日座」に改称し、常設映画館となった。1991年に閉館したが、2008年には「朝日座を楽しむ会」が結成されて上映会などが開催されている。2012年11月には福島県から665万円の助成金を得て、2013年1月から修繕に取り掛かった。相双地区初の登録有形文化財の登録を目指している。
*100
2013年4月27日、南相馬市原町区の映画館「朝日座」の修繕作業後のお披露目会が開催された。修繕と同時に実測調査を行っている。2階の映写室奥には桟敷席があり、かつては1階をぐるりと囲んでいたことが判明した。天井裏には折り上げ格天井が隠れていた。
*101
大正時代の1923年7月、地元の有力者らによって芝居小屋兼活動写真館として「朝日座」が開設された。大衆演劇や無声映画などの興行が行われた。1991年9月に閉館したが、その後も地元有志らが年数回の頻度で映画上映会などを開催している。2008年からは「朝日座を楽しむ会」が保存活動を行っており、2011年3月11日の東日本大震災から3か月後には復興上映会が開催された。2013年7月には誕生から90年を迎え、地元住民らが寄付を募っている。
*102
2013年8月3日、南相馬市の映画館「朝日座」で思い出話をする会が開催される。1923年7月2日、芝居小屋兼映画館「旭座」として開館した。戦後には「朝日座」に改称して常設映画館となった。1991年に閉館した。2008年には「朝日座を楽しむ会」が設立され、上映会などが開催されている。2012年から2013年には屋根などの修繕が行われた。
*103
2013年11月15日、文化審議会は南相馬市の映画館「朝日座」を国の登録有形文化財とするよう文部科学相に答申した。1923年に芝居小屋兼活動写真館として建てられた。木造2階建てであり、三角形の屋根が特徴である。1991年に閉館し、2008年からは「朝日座を楽しむ会」が上映会を開催するなどして保存活動を続けている。2011年3月11日の東日本大震災の3か月後には復興上映会が開催され、約90人が参加して盛り上がった。
*104
1923年には芝居小屋兼活動写真館として「旭座」(※朝日ではなく旭)が開館。1952年には「朝日座」(※旭ではなく朝日)に改称して映画専門館となった。1991年の『ホーム・アローン』『シザーハンズ』の上映を最後に閉館。その後もスクリーンなどは残し、小規模な鑑賞会などが開催されている。建物は「旧朝日座」として登録有形文化財となっている。
*105
1958年版のキネマ旬報社『全日本映画館録』に掲載され、かつ2017年現在も現存する東北地方の芝居小屋として、「萬代館」(岩手県二戸郡一戸町)、「朝日座」(福島県南相馬市)、「本宮映画劇場」(福島県本宮市)、「浅川座」(福島県石川郡浅川町)、「海盛座」(福島県いわき市)がある。朝日座は1923年に建設され、1952年に映画館化され、1991年から2008年までは不定期で上映会を行い、2009年に営業を再開した。
*106
2020年10月30日、福島中央テレビ開局50周年を記念したタナダユキ監督のテレビドラマ「浜の朝日の嘘つきどもと」が放送された。2021年民放連盟賞テレビドラマ部門最優秀賞、第58回ギャラクシー賞テレビ部門選奨を受賞。
*107
南相馬市原町区大町1-20には映画館「朝日座」の建物が残っている。大正時代の1923年、地元有志の組合によって芝居小屋を兼ねた施設「旭座」が開館し、舞台や芝居の興行が行われた。1952年には「朝日座」に改称して常設映画館となった。その後は映画業界が斜陽化し、1989年には仙台市といわき市の間に残る最後の映画館となった。1991年9月の上映を最後に閉館した。2008年には地元有志によって「朝日座を楽しむ会」が発足し、朝日座の管理や上映イベントの開催などを行ってきた。2014年には国の登録有形文化財となった。2020年には朝日座を舞台にしたテレビドラマが放送された。JR原ノ町駅から徒歩約15分。建物は木造2階建て。ベージュ色の外壁に「ASAHIZA」の文字が書かれている。建物内には過去に上映された作品のポスターが飾られている。約200席ある座席は赤色と青色。スクリーンは木綿製である。舞台裏には楽屋や休憩室がある。
*108
2021年8月11日、福島県南相馬市の元映画館「朝日座」で映画『浜の朝日の嘘つきどもと』の凱旋イベントが開催された。タナダユキ監督、出演した高畑充希、オアシズの大久保佳代子、佐野弘樹が出席した。2020年夏に撮影が行われた。8月27日に福島県内で先行公開され、9月10日に一般公開される。
*109
2021年8月11日、福島県南相馬市原町区の元映画館「朝日座」で映画『浜の朝日の噓つきどもと』の試写会が開催され、タナダユキ監督や主演の高畑充希が登壇した。1923年に芝居小屋として開館し、やがて常設映画館となったが、1991年に閉館した。その後は住民が保存運動を行い、年数回の上映会も開催されている。2013年には国の登録有形文化財となった。2020年夏には朝日座を中心とする福島県各所で『浜の朝日の噓つきどもと』のロケが行われた。9月10日に全国公開されるが、8月27日では郡山市の映画館で、9月3日には福島市といわき市の映画館で先行公開される。
*110
2021年8月27日、福島県南相馬市原町区の映画館「朝日座」を舞台にした映画「浜の朝日の嘘つきどもと」が福島県の映画館で先行公開される。8月11日には現存する朝日座の建物で試写会が開催され、主演の高畑充希らも来館した。朝日座は1991年に閉館した。
*111
2022年1月16日、北九州市小倉北区の映画館「小倉昭和館」で館主の樋口智巳と映画監督のタナダユキのトークイベントが開催される。北九州市戸畑区出身のタナダは映画『浜の朝日の噓つきどもと』を監督し、配給会社に小倉昭和館での上映を希望した。
*112
「朝日座」に言及している書籍として、中馬聰『映画館 中馬聰写真集』リトルモア、2015年がある。
*113
「朝日座」に言及している書籍として、南相馬市教育委員会文化財課『南相馬の文化遺産』南相馬市、2019年がある。
*114
「朝日座」に言及している書籍として、藤森照信(文)、中馬聰(写真)『藤森照信のクラシック映画館』青幻舎、2019年がある。
*115